嵐・相葉雅紀のレコメン!アラシリミックス 中村優一 ボーイズラブ文庫


特に熱心だった男の手からシャンパンをもらって口をつけたときは、鹿島らしくもなくカッと胸が熱くなるような怒りを感じた。広海は黙ったままでいる。「分かった。もっと、前向きに考えるようにする」。「したいよ」。と、青年が今度は宥(なだ)めるように優しく語り始めると、竜神の真っ赤な瞳からはポタリと大粒の涙が一筋……零(こぼ)れ落ちていく。「じじよ。お前はいつから善悪を取り違える竜神に成り下がったのだ?青沼の竜神の務(つと)めとは自然の害や悪神から人々を守ることではなかったのか?」。「杏」。

南はそんな信介の姿をしっかりと意識している。海王はそんな可愛(かわい)いことを言う由良が、堪(たま)らなく愛しかった。左サイドできっちり、と一筋の乱れもなく分けられた前髪の片側は後ろへ流し、もう反対側の髪は卵型をした頬にかるく触れている。(まさかこいつ、部屋にまでついてくる気じゃないだろーな)あまり自覚はしていなかったが、嘉瑞は一刻も早く高敏と二人きりになりたいと願っていた。

小野田からは先日の対局時に見せた物腰の柔らかさは消え、どちらかというと野性味溢れる男らしいものへと変わっている。リオンは即答した。

「なにがだよっ?」。魔王は眉を寄せて口を噤んだ。懲りない佳実は、ぐっと身を乗り出して言った。「南鬼?」。「そんなにたくさんキスをしたのなら、その先も経験済み?」「どこ行くんだよ」。「それは、部屋の感想じゃない」。

かなり鈍い人間でも、真琴が初めてキスしたのだと察することができるはずだった。


ボーイズラブ小説作品紹介


世界一危険な運び屋兄弟、真と実に拉致されてから早数ヵ月。今では離島で診療所を開く準備をしつつ、兄弟二人から愛されながら暮らす医者の誠巳。そんな彼らのもとにマフィアのドンから、南米で拘留中の息子を救出してほしいという依頼が……。命懸けの脱出劇。さらなる追っ手が迫る。救出した男、マルチェロは逞しく聡明……。まさに実の好みで……。デンジャラスで禁忌な四人の旅が続く。イラスト荻原薫。

タイトル:汚された白衣
著 者 名:剛しいら
レーベル: 
発 行 元:イースト・プレス

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